CPU負荷によって音割れ、音切れ、あるいはグリッチノイズが発生した場合、以下の方法でコンピューターのCPU使用率を最適化を試みます:
メモ:DAW上のCPUメーターは基本、オーディオ信号処理に対するCPU占有率を示し、CPU全体の稼働表示ではない場合があります。コンピューター全体のCPU可能率はシステムツール、アクティビティモニター(macOS)またはタスクマネージャー(Windows)で確認できます。
オーディオバッファサイズの変更
スタンドアロンモードの場合:
- メニューバーのFile > Audio and MIDI Settings... を選択します。
- Audio Device タブの Buffer Size 設定を大きくします。(または小さくします。)
- OK ボタンをクリックして画面を閉じます。
プラグインモードの場合:
- DAWのオーディオ設定にアクセスします。
- オーディオバッファサイズの設定を大きくします。詳細に関して、ご利用のDAWのマニュアルやガイドをご覧ください。
バッファサイズに比例して全体のレイテンシー(リアルタイム演奏や操作時の遅延時間)が増加しますのでご注意ください。
注;諸説ありますが、バッファサイズの変更による負荷軽減は必ずしも値を大きくすれば良いものではありません。例えば、Apple Siliconは512サンプルよりも256サンプル設定の方が良いとか、Windowsは512サンプル以上は逆に負荷が増す場合もあります。ご利用のオーディオドライバーやDAWに合わせて実際にテストすることをお勧めします。いずれにしても極端に小さい値は負荷の原因で、高サンプルレートの場合は、低レートの同じバッファサイズと比較してレイテンシーと負荷が増します。
発音数の制限
UVI Workstation:
- MULTI 画面に切替えてMIXERであることを確認して、パートのPOLY 欄を見つけます。
- ダブルクリックをして数値、あるいはクリック&ドラッグで発音数を調節することができます。
Falcon:
- 中央パネルの表示を EDIT に切替えて、PROGRAM段の Poly パラメーターを見つけます。
- ダブルクリックをして数値、あるいはクリック&ドラッグで発音数を調節することができます。
メモ:発音数設定は、レイヤーごとの最大発音数を決定します。
複数のプラグインインスタンスに分割
UVI WorkstationとFalcon、いずれもマルチスレッドに対応しますので、プラグインインスタンスごとに1つのプロセッサーコアを使用します。CPUオーバーロードに遭遇した際、1つのUVI WorkstationまたはFalconで複数パートの音色を扱っている場合、これを複数のインスタンス(複数のトラック)に分割することで、複数のCPUコアに処理が分散されます。
例えば、1つのUVI Workstationで3つのパート(ベース、リード、パッド)を扱っている場合...
この3つのパートを3つのUVI Workstation個々で立ち上げることで処理が分散されます。
DAWのフリーズ機能の使用
現在ほとんどのDAWには“フリーズ"機能が装備されています。トラックフリーズを実行することで、特定のトラックのインストゥルメントやエフェクト処理などが一時的にオーディオ化され、CPU負荷を軽減することが可能です。詳細や操作についてはご利用のDAWのマニュアルやガイドの該当項目をご覧ください。