アルペジエーター(Arpeggiator)は、古典的なシンセサイザーエフェクトで、入力されてくるMIDIノートと演奏をプログラミング可能なパターンに変換して、ダイナミックシーケンスを創り出します。
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Falcon FactoryサウンドバンクからプログラムHybrid Pianoを開きます。
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EditビューでレイヤーのPlay ModeをPoly Portamentoに切替えます。
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次に画面をMAIN > EVENTSタブに切り替え、右上の+ボタンのクリックでメニューからArpeggiator > Arp Basic > 2 Octave Up のアルペジエーターファクトリープリセットを読込みます。
アルペジエーターは常にテンポと同期します。通常、ステップ数は曲の拍子の倍数に設定します。しかしながら、拍子の倍数ではない値に設定することで、パターンをループから段々ズレていく特別な効果を生み出すことができます。
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speed設定を1/8に下げ、このパターンにステップを追加します。NumStepsを9に設定し、9番目のステップ下のチェックボックス:ステップステートをクリックしてオンにします。これで、ステップの1、2、3、4、6、8と9はオンで、5と7はオフの状態になります。
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ステップの値を設定していきます。グラフのVelocity量をドラッグ操作で変更し、shiftキー+ドラッグ操作でGate値を調節します。
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さらにグルーブ感を追加するためにNum Strikeの設定を2にし、ステップ7のステートをshift+クリックで前のステップとマージします。
演奏ノート数はオクターブ(Octave)リピート設定(Repeat TopとRepeat Bottom)およびストライク数(Num Strike)によって決定されます。オクターブパラメーターは、アルペジオ演奏範囲の拡張に使用します。トリガーされたノートのオクターブ上(あるいは下)をアルペジオ演奏に追加します。リピート設定は、アルペジオ演奏で一番高いノート(Repeat Top)と一番低いノート(Repeat Bottom)を繰り返すかどうかを決定します。ストライク設定は、ノートの連続ストライク数を設定します。
演奏モード(Mode)は、アルペジエーターの演奏サイクル(パターン)設定します。例えば、モードを"Up & Down”に設定した場合、低いノートから高いノートの順番に演奏され、最も高いノートに達したら、低いノートに向かって順番に演奏され、この順番を繰り返します。このモードで、C2、F2とG2の3つのノートをおさえた場合、演奏順は C2 - F2 - G2 - F2 - C2 - F2…となり、ノートをおさえている間、この順番で演奏されます。"Chord”モードに設定した場合、和音演奏で繰り返されます。この際ノートは分散されずに演奏されますが、ステップのオン・オフ、ベロシティ、ピッチは適用されます。
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アルペジエーターには、ノートベロシティとピッチ、そしてMIDI CCの3つのレイヤーが存在します。MIDI CCは追加のコントロール信号として送信することができます。ステップレイヤーの表示は、ステップ上の右クリックでメニューから目的のレイヤーに切り替えることができます。ステップ下のチェックボックスはステップステート設定は(オン/オフ/マージ)3つのレイヤーすべてに適用が、それぞれのレイヤーのステップ設定は個別におこなえます。
ピッチレイヤーは、±48半音(4オクターブ)の範囲で音程を変更できます。中心の0が入力ノートのピッチになります。また、ピッチ設定の値は、ステップグリッド上に表示され、ここでもステップピッチを調節することができます。グリッド上の設定はレイヤー表示に関わらず、常に表示されます。
MIDI CCレイヤーは追加の繰り返し演奏できるモジュレーションソースとして有用です。例えば、フィルターカットオフに割り当てることで、アルペジオノート演奏と連動したフィルターカットオフの動きをつけることができます。MIDI CCレイヤーをユーザーがプログラミングしたステップモジュレーターのように扱うことができます。設定方法は、MIDI CCでアルペジエーターから送り出す、MIDI信号の番号を決定し、目的のパラメーターの右クリックで、アルペジエーターで設定したMIDI CCを選びます。