マイクロチューナーは、通常の12音平均律から様々な特別チューニングに変換するプロセッサーです。この機能は、民族楽器の音源をその楽器に適したチューニングで演奏する際に使用します。
ここでは、試しにC=256Hzの12音階のピタゴラス(Pythagorean)チューニングを作成してみましょう。ピタゴラス音階は3:2の比率の完全5度の音程で構成され、特徴的な倍音効果を生み出します。
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TREEタブを開き、MASTERノードの右クリックで、メニューからAdd Event Processor > Micro Tunerの選択でモジュールを追加します。Micro Tunerをマスターレベルで追加するのはFalconの全パートにこのイベント処理を適用させるためです、すべての音色が同じチューニングで演奏されるようにするためです。
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Micro Tunerをダブルククリックし、Events画面にエディターを表示します。これはデフォルトの状態で、画面はチューニングの一覧をマトリクス表示するだけで、操作することはできません。通常既製のチューニングプリセットを読込みますが、ここでは新たなScala形式のファイルを作成します。
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テキストエディターを開き、ピタゴラススケールの設定が記載された下記の記述をペーストします:
! pyth12.scl
!
12-tone Pythagorean scale
12
!
2187/2084
9/8
32/27
81/64
4/3
729/512
3/2
6561/4096
27/16
16/9
243/128
2/1 -
このファイルに名前と拡張子をつけて“pyth_12.scl”として保存(UTF-8 エンコーディング)します。そして、ファイルをMicro Tunerにドラッグ&ドロップします。これで、新しいチューニングプリセットが反映されます。
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そしてFalconのヘッダーにあるglobal tuneを430.5 Hzに設定します。これで、A4は430.5 Hzとなり、C4は256 Hzになります。この設定はMultiとして保存することができます。もし、Falconを開いた際、常にこの設定で作業される場合は、"Save as Default Multi"でFalconのデフォルト設定として保存します。
このチューニングがロングリリースのパッドに適しています。Falcon FactoryサウンドバンクのPads > Beauty is Simple 2を開いて確認してみましょう。
FalconのMicro Tunerには沢山のチューニングプリセット(カスタムScalaファイル)が用意されていますので、ぜひご確認ください。