Falconには「MPE」スクリプトが用意されています。このスクリプトプロセッサーは、ノートごとのモジュレーション送信を可能にしたMPEコントローラーの演奏と操作に対応するもので、さらなる表現の可能性を探ることができます。
利用をする前に、MPEコントローラーがご利用環境で有効であることを確認します。Falconを(DAWを介さずに)スタンドアロンで使用する場合は、Finder(macOS)/ ウィンドウ(Windows)メニューのFile > Audio and MIDI Settings > Device > Active MIDI Inputs:で確認と設定が可能です。
MPEスクリプトの追加
MPEスクリプトはレイヤー(LAYER)またはプログラム(PROGRAM)レベルで利用できます。中央パネルのEditまたはEventsタブで、メニューや右パネルのイベントブラウザーから(Event Processors > Script Processor > Utilities)追加します。
MPEスクリプトについて
MAINタブ
Zは、 MPEコントローラーのZ軸情報に対する設定をおこないます。デフォルトの状態では、MPE規格の一般的な設定に従い、チャンネルプレッシャー(Gain)が設定されていますが、Targetメニューで以下の設定に変更できます:
- None - 設定なし
- PolyAT (poly aftertouch) - ポリフォニックアフタータッチ
- Script Event Mod 0 - スクリプトイベントのMod 0(単極)
- Script Event Mod 0 (Bi) - スクリプトイベントのMod 0(双極)
Yは、 MPEコントローラーのY軸情報に対する設定をおこないます。デフォルトの状態では、Script Event Mod 1(単極)が設定されていますが、Targetメニューで以下の設定に変更できます:
- None - 設定なし
- PolyAT (poly aftertouch) - ポリフォニックアフタータッチ
- Script Event Mod 1 (Bi) - スクリプトイベントのMod 1(双極)
Slew Fall(スルーフォール)は、 コントロール変化の追従(リリース)時間を(ミリ秒単位で)扱い、パラメーター変化時の滑らかさをもたらします。
ADVタブ
Xは、MPEコントローラーのX軸情報に対する設定をおこないます。デフォルトの状態では、MPE規格の一般的な設定に従い、ピッチベンド(Pitch)に設定されていますが、Targetメニューで以下の設定に変更できます:
- None - 設定なし
- Mod 2 (Bi) - スクリプトイベントのMod 2(双極)
Rangeは、ピッチベンド範囲を定義し、一般的なMPEコントロールでは±24、あるいは48半音(semitones)が用いられます。
ADVANCED設定
- Auto Release: ノートオフに従ってZ軸の情報が自動リリースされるかどうかを設定します。
- Gain Map: ゲインコントロールのカーブを選択します。MPEコントローラーのZ軸にゲインコントロールが割り当てられた際、自動でこのカーブに合わせて最適化されます。
- Init Z: Z軸の初期値を設定します。
- Global Channel: MPEコントローラーのグローバルMIDIチャンネル設定に合わせます。MPEコントローラーは演奏ノートに応じて、複数のMIDIチャンネルを同時に扱います。この設定はその際の基準チャンネルをコントローラーと合致させることで正しく機能します。
FalconでのMPEを利用するための設定
Z軸(Pressure)のモジュレーションターゲット
以下の例は、Script Event Mod 0 を介してFalconの任意パラメーターをZ軸(Pressure)に割り当てる手順です:
- MPEスクリプトのZ軸設定で、Target: Script Event Mod 0 を選択します。
- プログラム内の任意パラメーター(例:VCF-20フィルターのCutOff周波数など)を右クリックし、Add Modulation > Internal > Program > New Script Event Modulation を選択します。
- Modulationセクションで新しく作成された Script Event Modulation 1 を探し出し、必要に応じて「Pressure」などに名称変更します。そして、Event ID を 0 に設定し、Bipolar が 無効(disabled) であることを確認します。
- レシオスライダーを調整してモジュレーションの深さを設定します。
- 必要に応じてMapper Editorで Modulation Mapper を設定し、操作した際の変化の具合を調整します。
Y軸(Timbre)のモジュレーションターゲット
以下の例は、Script Event Mod 1 (Bi) を介してFalconの任意のパラメーターをY軸(Timbre)に割り当てる手順です:
- MPEスクリプトのY軸設定で、Target: Script Event Mod 1 (Bi) を選択します。
- プログラム内のパラメーター(例:AnalogオシレーターのHardsync Shiftパラメーターなど)を右クリックし、Add Modulation > Internal > Program > New Script Event Modulation を選択します。
- Modulationセクションで新しく作成された Script Event Modulation 2 を探し、必要に応じて「Timbre」などに名称変更します。Event ID を 1 に設定し、Bipolar が 有効(オン) であることを確認します。
- Modulationセクションの レシオスライダー を調整します。
- 必要に応じてMapper Editorで Modulation Mapper を設定します。
重要なお知らせ: DAWでFalconをMPE対応のプラグインとして使用する場合、お使いのDAWがMPEをサポートしていることを確認してください。Ableton Liveなど一部のDAWでは、下のスクリーンショットに示すように、対象トラックのMPEモードを有効にする必要があります。