UVIの開発者、Rémy Müllerによる最機械式リバーブプラグイン:Plateに関する活用法と隠された機能をご紹介します。
#1 コーラスリバーブ
興味深いサウンドデクスチャーを生み出したり、ノコギリ波のようなシンセサウンドに生命を与えます。
- まず、Mixを100%に設定し、大きめなプレート、ロングディケイに設定します。
- そして、Modulationをおよそ10~15%程度、あるいはサウンドが絶えず変化するまで上げてみましょう。
- 最後にEQセクションで、オクターブバンドEQを使用して、音楽にマッチするように周波数特性を整えます。
#2 マルチバンドリバーブ
特定の帯域だけにリバーブをかけます。
- オクターブバンドディケイは、通常のフィルターやEQ処理では不可能である帯域ごとのディケイタイムの操作ができます。ここでディケイ特性を整えたら、その他のディケイパラメーターで、一般的なリバーブのように全体を仕上げていきます。
- この手法は中域や高域のみにアンビエンスを加える際に有効です。
#3 長く、躍動的なアンビエンス
プレート素材をGoldに設定し、Decayを8~12秒の長めな設定にします。このことで、長い低域のディケイタイムが得られます。
そして、Frictionで高域のディケイタイムを整えます。短めな設定は5kHz近辺にローパスフィルターをかけたような暗めのリバーブ効果になります。(ただし、短すぎる設定にはしないでください。ゴールは長く、かつ自然であることです。)
長く自然なアンビエントリバーブになったら、Mixを10~20%程度に下げて、フレーズの空白を埋めるような程よく響く感じにします。
このことで、原音はタイトでぼやけることなく、空白部分に印象的な響きが生まれます。
このようなリバーブはギターやボーカルにうってつけです。
#4 スプリング風リバーブ
プレートの形状をスプリングバネのように長く細くすることで、スプリングリバーブに似た効果が得られます。
この際、リバーブの入出力、トランデューサーとピックアップの位置をスプリングリバーブのようにプレートの両端に置きます。
そうすることで、スプリングリバーブ特有のトランジェントが得られます。
#5 広がりのあるアンビエンス
まず、ヒント#4を参考に反響のある設定します。(入出力ポジションの距離を離す)
そして、Mixを100%にし、Decayを0.1~0.5秒ほどに設定します。
そうすることで、Plateはリバーブではなく、ショートアンビエンスを持った分散型のトランジェントプロセッサーに似た働きをします。
これで、ディケイエディターのFrictionとAirは、もはや自然なダンピングコントロールではなく、トランジェントのディケイ特性を操る要素となります。
#6 広がりのあるアンビエンス(続き)
AreaとAspectパラメーターで、プレートのサイズと形状を操り、モード(反響)に周波数を入力ソースにマッチするように調節します。
そして素材をGold、Silver、Aluminumなどに変更し、Tensionを操作します。テンションを上げることで劇的な効果、ショートエコーやフィルターのかかったインパルスの繰り返しようになります。そうなったらもう一度AreaとTensionの調節をすると良いでしょう。Tensionは低域モードの周波数を引き上げ、Areaはモード全体を下げ、密度を上げる作用があります。
#7 無限ディケイ
Decayダイアル(ダンパーディケイ)を最大にすることで、際限なく響き続けることができます。これはディケイエディターで自由なディケイ特性を描く際に役立ちます。
そして、Decayパラメーターをオートメーションさせることで、特定のノートに"ホールド"効果を与えることが可能になります。
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